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小児カイロ

小児カイロ

子供は体の異変をうまく親や他人に伝えることができない現実があり、特に語彙の少ない幼児や乳児に於いては尚更です。
小児カイロという治療法は私が名付け提唱しているだけで、一般には全く知られてはいません。
そこで治療のベースとなる考え方をはっきりと示すことが大切だと思っています。
前述したように子供はコミュニケーションが下手です。ですから、幼児の夜泣きや、不機嫌でキーキーかん高い叫び声をあげ(夜驚症)夜もよく眠らない、かんの虫と呼ばれる症状に世のお母様方は悩まされています。

この症状は未成熟からくる身心のアンバランスに起因するケースが多く表現を変えれば、うまく体調を整える自律神経や免疫機能が発達していない為であり、幼児特有の愁訴です。
ですから、ゼンソクやアトピー(副交感神経緊張状態)もよく併発します。
これら症状には自律神経免疫療法がよく効くのです。ツボを中心とした軽微な刺絡療法と、軽擦(軽くなでる)マッサージ療法によって自律神経免疫系を賦活させる治療が効果をあげます。
この自律神経免疫療法については非常に重要なことなので、長くはなりますが、「福田ー安保理論」を引用し説明してみたいと思います。
新潟在住の臨床歴30年の福田稔先生(外科医)が新潟大学医学部に免疫学者安保徹教授を訪ねたのは1994年。「晴れた高気圧の日に重症の壊疽性虫垂炎の手術が多くなるのは何故?」という体験上の疑問を解くためでした。

二人で開始された共同研究では、高気圧のときには生体機能を調節する自律神経の交感神経が興奮し、白血球の※顆粒球が増え、その結果、活性酸素が大量に発生し、虫垂炎を悪化(破裂→腹膜炎)させたことが分かったのです。

この発見は病気の一般的な成り立ちをも説明していたのです。これが重要なポイントです。近い将来日本の手技医療の主流になるのではないかと秘かに期待しています。
過労やストレスが交感神経を過剰興奮させると全身の血流障害と顆粒球の増加(理想的には3,500)がみられ、潰瘍やガンなど多くの病気の原因になるのです。

なぜなら顆粒球の寿命は2〜3日であり死後、多量の活性酸素が産生するからです。人体で産生される活性酸素の実に80%はなんとこの顆粒球からのものです。

一方交感神経と拮抗する副交感神経が活性化すると血流は回復し、白血球のリンパ球が増え、(2,500以上が理想的)病気に克つことができる。 ※顆粒球とは「白血球の内60%を占め、核が小さく原形質が多いため、アメバー運動をしながら細菌を食い殺す。そして自己も死に、その時大量の活性酸素をまき散らす。35%はリンパ球で残りの5%はマクロファージ等の単球が存在する。」

二人はこの考えを「福田ー安保理論」と名付けたのです。
福田医師の共同研究者安保徹新潟大学教授はステロイドホルモンや消炎鎮痛剤などを常用すると、交感神経が過緊張になり、顆粒球が増えて組織や粘膜の破壊が起こり、病気の原因になると説いています。

このアクセルとブレーキという二面性で体調を整える重要な働きを持つ自律神経についてもう少し述べます。

世間一般では、「自律神経失調症と診断されて、精神安定剤や鎮痛剤を飲んでいます。」という声をよく聞きます。果たしてこれで良いのでしょうか。

前述したように人間は様々なストレスに強くさらされると白血球の内の顆粒球が増えますが、同時にリンパ球は減少します。このような状態になると肩こり、頭痛、めまい、耳鳴、眼精疲労、歯痛(歯が浮く)血圧上昇等の症状を呈し、まず病気の下地が出来上がります。恐ろしいことですが、ガン細胞もこのような中で発生あるいは活性化します。

少し長くはなりますがここで臨床医ではない前述の安保徹医師が免疫学者として述べた、免疫のシステムと抗がん剤についての見解を引用してみたいと思います。興味深いものです。『交感神経と副交感神経のバランスが正常になると、白血球のバランスも修正され、活性酸素の大量発生を防ぐことができます。体内にはさまざまな原因で発生した活性酸素が存在しますが全体の八割は顆粒球が放出した活性酸素です。

したがって顆粒球の増加を食い止めることは、活性酸素を大幅に減らすことにつながります。
さらに、副交感神経が優位になればリンパ球も正常数になり、弱っていた免疫力も回復します。外敵を攻撃する兵隊の数が増え、ウイルスや異種たんぱくを捕らえやすくなり、兵隊の攻撃力もアップします。
私たちの体には抗腫瘍免疫といって、ガンができたときこれを殺す防御システムがあります。このシステムの主役となるのは、リンパ球の仲間であるNK細胞(ナチュラルキラー細胞)です。

NK細胞は、パーフォリンと呼ばれる顆粒状のたんぱく質を分泌して、ガン細胞に穴を開けて殺しますパーフォリンはいわばマシンガンのようなものです。
NK細胞の殺傷能力はたいへん高く、この細胞が多いほどガンになりにくい、ガンが治りやすいといわれています。

NK細胞は交感神経の調整下にあり、交感神経緊張状態持続で増加します。ガンの患者さんは強い交感神経緊張状態にあるので、血液中には健康な人よりはるかに多くのNK細胞が含まれています。

ところがこのような場合、いくら数が多くてもガンを倒せません。なぜでしょう?
それは、NK細胞がパーフォリンを分泌できないためです。交感神経が緊張すると、分泌・排泄能をつかさどる副交感神経の働きが抑制されるため、NK細胞はマシンガンを持っていても、弾を発射することができないのです。

したがって、NK細胞の攻撃能力を上げるには、刺絡療法で副交感神経を刺激し、パーフォリンをしっかり分泌できるようにすることが大切なのです。
NK細胞に働いてもらうには、カッカしない、ストレスをためない、よく笑う、休息をとる、運動を適度に行なうなど、副交感神経を優位にするよう暮らすことも必要です。

ガンの治療のひとつとして、患者さんに落語を聞かせるという方法があります。よく笑い、ほがらかに過ごす人のほうが、ガンをおさえ込む力が強いことがわかっているからです。
病気に負けないために、「いつもニコニコ、副交感」を心がけたいものです。』

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以上が免疫力を回復させるシステムについての引用文でした。
次に抗がん剤について引用します。『抗がん剤の効果について、「ガン腫が縮小するから有効だ」という医師がいますが、私は抗がん剤の使用には反対です。

抗がん剤にはリンパ球を減らす作用があり、たとえガンは小さくなっても、自己治癒力はガタ落ちになります。何年後かに転移が起こった場合、そのあとが続かなくなります。
また、リンパ球が減っていくと、その影響で体の中でプロスタグランジンが産生されなくなります。
プロスタグランジンには、交感神経の緊張をおさえる作用があり、これが産生できないと、交感神経にブレーキをかけるものがいなくなってしまいます。

いきおい顆粒球が増え、活性酸素が大量発生して組織破壊が進みます。

また、先述したように、交感神経緊張状態ではガン細胞を破壊するNK細胞が、役に立ちません。抗がん剤を使用すれば、二重、三重に体を叩くことになるのです。
ガンの治療では、抗がん剤をやめること。
そして、交感神経を刺激して積極的にリンパ球を増やす方策を講じることが、何よりも重要だと私は考えています。』

いかがでしたか。臨床医としての慶大・近藤誠医師の著者「患者よガンと闘うな」にあるような「ガンの早期発見・早期手術は寿命を縮めるだけ」といった考えも読み合わせてみれば、ガンや病気全般に対する考え方が大きく変化するのかも知れません。

リンパ球が2,000以上の状態にあればがん細胞の進行は止まり、1,500以下になればガンとの闘いは不利になる(福田先生グループ発表)との報告があります。
このことからも分かるように、健康にとっていかにしてリンパ球を正常値まで増やし、結果的に顆粒球を減らすかが重要なことです。

身近に主治医のいない方で、血液検査による白血球の成分比率をお知りになりたい場合は、この理論に理解ある内科医を御紹介します。費用は2,500〜3,000円です。

基本的には薬は胃に負担をかけるし、ステロイドを使いすぎると顔が丸くなる(クッシング症)のが実態のためどの医師も全身に影響を与える薬はできれば避けたいと思っている筈です。
現実には一般の病院では薬物中心であり、経済的にも報われない為に福田稔医師のような自律神経免疫療法を行なう医師は全国で今だ30名程度です。
まだまだ患者さんにとって道は遠い感じがします。

小児カイロって何だろうと思われていた方には予想に反した内容となり、違和感を持たれたかも知れませんが、基本的には幼児も成人も同じで、充分に習熟した五感重視の手技療法−表面的な姿勢や幼児脊柱側弯症の矯正だけを指すのではなく、カイロ矯正・刺絡療法・指圧・マッサージにより交感神経の緊張をとり副交感神経の賦活を計ることを第一義としています。
此の項目以下総ての私の手技療法にはこの哲学、精神が貫かれています。
特にうまく自己の体調不全を訴えることもできない、そして薬物にも抵抗力のない幼児を対象としてきめ細かく正しい対応・治療をしてゆきたいという観点に立っての私の「小児カイロ」です。

リンクの中に此の福田・安保先生による自律神経免疫療法や共著「難病を治す驚異の刺絡療法」マキノ出版を挙げていますので、詳しくお知りになりたい方は、というよりも是非御覧になることをお勧め致します。

具体的な手技療法に於いては、どのようにして顆粒球を減らし、リンパ球を増やすのかです。これが刺絡療法とカイロプラクティックを合体させた私の療法です。
次項で様々な症状に対して行なっている手技をその都度わかりやすく述べていきます。

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